「かみ」と「とみ」
弁護士 佐々木 満男
■本稿はキリスト新聞かんらん@祷A載記事、二千年三月十一日号の原稿です。
「あなたがたは、神と富とに兼ね仕えることはできない」 (マタイ六・二四)
「かみ」は「とみ」を創造し、これを恵みとして人に与えておられます。創造主である「かみ」が、被造物である「とみ」よりも大切であることは、言うまでもありません。
ところが私たちは応々にして、目に見えない「かみ」よりも、目に見えてすぐに役に立ちそうに思える「とみ」を、頼みとしがちです。イエスはこの本末転倒を厳しく戒めておられます。ですから、「とみ」に惑わされないようにしなくてはいけません。
けれども、これを律法化すると、「貧は善、富は悪」という公式ができてしまいます。この公式にこだわると、福音宣教や慈善事業の働きはなかなか進みません。「とみ」を得ることにも、「とみ」を使うことにも、消極的になってしまうからです。
「わたしは貧に処する道を知っており、富におる道も知っている」と、パウロは書きました(ピリピ四・一二)。富んでいる国、日本にいる私たちは、「富におる道」を知らなければなりません。ある知人から聞いたことですが、某都市銀行の日本橋兜町支店で外為送金の担当だったとき毎日数千億円の送入金手続きをしたそうです。世の中ではいともたやすく巨額の資金が流動しています。
神の御国の前進のために、もっと積極的かつ大胆に、「とみ」を得て、これを使うべきではないでしょうか。「とみ」を得る力もまた、「かみ」から与えられたものです(申命記八・一八)。「神に仕え、富を使え」が、私たちのモットーであるべきです。
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